地図ソフト

 子供の頃から地図を見るのが好きだった。社会科の副教材の地図帳を眺めていると、それだけであっというまに時間が経ったのを覚えている。
 現在は紙の地図を見る機会は昔より少なくなっている。ドライブの時はカーナビだし、自宅ではPC画面上で地図を見る。
 PC上の地図ソフトは今までに何種類か購入して使ってきたが、ここでちょっとまとめてみたい。
ゼンリン
 ・電子地図帳 Z[zi:]
 ・its-mo Navi PC
インクリメントP
 ・MapFan.net
アルプス
 ・ProAtlas W
 ・SkyAtlas
住友電工システムズ
 ・Atlas Mate
昭文社
 ・スーパーマップルデジタル
 自分ながらよくいろいろと買ったものだと思うが、現在のところMapFan.netとスーパーマップルデジタルの2つに落ち着いている。
 どのソフトも一長一短があって非常に悩むところなのだが、やはり地図ソフトとして自分なりに求めるところがあり、使わないものは使わなくなっていった。
 まず、ゼンリンの製品だが致命的なのは地図をスクロールする操作がマウスをクリックしてスクロールしたい方向に少し動かす方法ということだ。使いづらいことこの上ない。スクロールさせる方向や速度がマウスのドラッグの指先のちょっとした加減で大きく変わってしまうのだ。何でこんなインタフェースにしているのだろう。特にマウスの操作に慣れていない人などはどうするのだろう。普通に考えれば地図の見たい方をクリックして中心に向けてドラッグする、いわば「たぐり寄せる」操作が最も直感的な操作になると思うのだが、ゼンリンだけが違っている。表示される地図はベクターで屋形など詳細まできれいに表示されており、情報も店の名前などきちんと出ているだけにこれは本当に残念だ。それと、地下鉄の路線や駅がまったく表示されていないのは納得いかない。地下鉄で出かけるときなどは路線や駅の位置関係がわからなければプランのたてようがない。
 アルプスのProAtlasは非常にきれいな表示で最も長く使っていた。東京都市部などは地下鉄路線や駅影などもしっかり描かれており一番見やすい地図だ。さすがラスター地図だけのことがある。しかしデータも膨大だ。ハードディスクへのインストールだけで2時間くらいは優にかかってしまう。
 また、同じアルプスのSkyAtlasは航空写真地図ソフトだ。東京・横浜版を購入したのだが、すっごくおもしろい。驚くことにProAtlasとSkyAtlasを両方インストールしていると両方の地図を無段階の透過度で重ね合わせ表示ができるのだ。航空写真で自宅周辺を見ているとする。そこにProAtlasをしだいに濃く重ね合わせていくと鉄道の路線やビル名などが航空写真に重ね合わさって表示されてくる。とってもおもしろい。
 住友電工のAtlasMateは地味な印象のソフトだ。表示も最近の他社のものに比べると貧弱だ。じゃあなんで買ったのかというと、Webサイトへの地図の引用が許可されているからだ。東京散歩では散歩コースを地図で表示して地図上のコースをクリックすることにより該当エリアの写真を見るというインタフェースにしている。この地図をどうしようかといろいろと調査したり問い合わせたりしたのだが、いずれも制限がきつくてあきらめようかと思ったほどだ。中には商利用にあたるので法人担当に問い合わせてくれという対応の会社もあった。(個人のWebサイトであることは説明しているのだが)
 そんな中でAtlasMateへの問い合わせの回答が「AtlasMateの地図を使用していることを併記すればOK」という暖かいものだった。このときは感激した。したがって、現在のところ東京散歩の地図はすべてAtlasMateを使わせてもらっている。(今後は別のソフトにする予定なのだが)
 さて、インクリメントPのMapFan.netだが、言うまでもなくこれはインターネットを経由して地図データをダウンロードするタイプの地図ソフトだ。しかし、ベクターデータのせいか、インストール式の地図ソフトに比べても遜色のないレスポンスである。使用許諾で「一時点において1台のコンピュータに限り使用することができる」となっており、自宅のデスクトップにもノートにも会社のPCにも入れておいていつでも地図を見たいときにパッと表示させられる。これはデータインストール式にない使い勝手の良さだ。地下鉄も少し薄いがなんとか表示されている。
 そして、今週購入したばかりの昭文社のスーパーマップルデジタルだが、これは旅行ガイドでおなじみのマップルだけあって、旅行プランの作成とその印刷などがきれいに行えるのがウリだ。だけど、購入した決め手はそちらではなく商用目的でなければWebサイトへの地図利用OKという使用許諾だ。けっこう詳細な地図がそのままサイトに使えるのはとっても魅力的だ。地図を画像ファイルへエクスポートすると著作権表示が下の方に入るのだが、それを消さなければOKということだ。今までAtlasMateにお世話になってきたが、これからはスーパーマップルデジタルを活用することにしよう。
 ということで、現在は日常使用についてはMapFan.net、散歩や旅行のプラン作成やWebサイト作成にはスーパーマップルデジタルというのが地図ソフトのマイトレンドだ。

コメント