だいぶ軟弱なこのタイトルのコンサートを聴いてきた。 6月27日(水)、東京オペラシティコンサートホールだ。
飯森範親(指揮)、及川浩治(ピアノ)、中井美穂(司会)、東京交響楽団
ワーグナー/楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲 | |
ベートーヴェン/交響曲第7番~第1楽章 | |
J.シュトラウス(II)/美しく青きドナウ | |
ビゼー/「アルルの女」よりメヌエット | |
ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー(ピアノ:及川浩治) | |
ブラームス/ハンガリー舞曲第5番 | |
マスカーニ/「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲 | |
チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」より | |
ラヴェル/ボレロ |
聴きに行った一番の理由は及川浩治の生の演奏を聴きたかったこと。NHK-BSのクラシック倶楽部でライブ演奏を見て、シャコンヌやくるみわり人形などを強烈に弾いているこの人にすごく興味を持っていたのだ。
二番目の理由はこれだけ有名なオーケストラ曲をすべて生でどっぷりと聴いてみたいという大きな誘惑に勝てなかったこと。そう言えばオーケストラの演奏はしばらく生で聴いていないなあと思い、この曲目を見たら「ああ、マイスタージンガーのあの響きに身をゆだねたい」「美しく青きドナウをあらためて聴いてみたい」「ボレロのクライマックスに酔いしれたい!」・・・ ということだ。
飯森範親指揮の東京交響楽団は重厚な響きを聴かせてくれた。期待を裏切ることなく私の身と心をどっぷりと浸らせてくれた。
かなり意外だったのは及川浩治だ。
演奏は期待通りものすごいものだった。聞き飽きたと思っていたラプソディー・イン・ブルー を再度輝きのある音楽で聴かせてくれた。そしてその演奏スタイル(音じゃなくて見た目)もすさまじいものだった。いつ椅子から転げ落ちるかというくらいのアクションでまるで自分が指揮をしているようなしぐさや足で床を踏みならす音。クラシック界の山下洋輔?
それと、今宵の司会は中井美穂が務めていたのだが、演奏前の及川浩治とのやりとりに大爆笑だった。写真からは想像できないようなキャラ爆発という感じで、この演奏家にますます親近感がわいた。
その中井美穂だけど、さすがアナウンサーっていう感じだ。とにかく発音がきれい。とても早口だけどわかりやすい。たぶん自身ではクラシックのことをかなりよくご存じだとはおもうのだが、観客の目線で飯森や及川からいろいろな話を引き出していた。
久しぶりのヒットなコンサートだった。
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