先日東京交響楽団で「青く美しきドナウ」を聞いたばかりなのですが、今晩はピアノのソロで聴くことが出来ました。
熊本マリさんの「Shall We Dance?」と題されたピアノコンサートです。これは朝日新聞が主催する100万人のクラシックというシリーズの一環で、クラシックを親しみやすく楽しもうという趣旨のコンサートになります。
2009/03/18 朝日浜離宮ホールにて
第1部 ——————————–
別れのワルツ(ショパン)
子犬のワルツ(ショパン)
メヌエットVWV114(バッハ)
ワルツ第15番(ブラームス)
雨だれのプレリュード(ショパン)
歌劇「カルメン」よりアラゴネーズ、ハバネラ、闘牛士の歌(ビゼー)
第2部 ——————————–
愛の夢第3番(リスト)
スペイン舞曲第5番「アンダルーサ」(グラナドス)
月の光(ドビュッシー)
美しく青きドナウ(シュトラウス~エブラー編)
火祭りの踊り(ファリャ)
アンコール —————————-
間奏曲「ミント色の風」(ポンセ)
(2曲目は失念!)
歌劇「カバレリアルスティカーナ」間奏曲(マスカーニ)
マラゲーニャ(レクォーナ)
ノクターン「遺作」(ショパン)
ピアノとお話:熊本マリ
■熊本マリさんの演奏について
熊本マリさんの演奏は初めて聴いたのですが、すごくエネルギッシュです。10才の頃からスペインで育ったということですが、今宵のテーマ「Shall We Dance」にふさわしく心地よいリズム感を持ってこれらの曲を演奏していました。
また、かなりのテクニックをお持ちで曲によってはすごいテンポで弾いているのですけど、その速さを気持ちよい爽快感として自然に聴かせてくれていると思います。
■エブラー編曲「美しく青きドナウ」
さて、「美しく青きドナウ」ですが、通常のオーケストラ編曲版ではなく、ポーランド系のエブラーという人が編曲したバージョンでした。なんというかラフマニノフ編曲のクライスラー「愛の喜び」をほうふつとさせる編曲でした。
それにしても指の動きが尋常ではありません。ワルツのリズムとメロディーとオブリガートと縦横無尽に十指から繰り出してきます。
この編曲どこかで耳になじみがあると思ったらAnderson&Roeのデュオ演奏に似ていました。
・Anderson & Roe ピアノ・デュオ
http://ict-mitsuke.whitesnow.jp/brian/wp-content/uploads/2022/03/2007/08/anderson_roe_53de.html
そういえば、去年の秋同じ朝日浜離宮ホールでシプリアン・カツァリスを聴いたのですが、そのときも「美しく青きドナウ」をやっていてシュッツ編曲でした。
・シプリアン・カツァリス ピアノリサイタル
http://ict-mitsuke.whitesnow.jp/brian/wp-content/uploads/2022/03/2008/10/post-3a4d.html
番外として私自身もこの曲を練習したことがあります。もちろん超初心者用編曲ですが・・・
・ピアノレッスン『美しく青きドナウ』
http://ict-mitsuke.whitesnow.jp/brian/wp-content/uploads/2022/03/2008/02/post_0e96.html
■熊本さんのおしゃべり
コンサートは演奏の合間におしゃべりをはさんで進みました・・・いえ、おしゃべりの合間に演奏が、と言ってもいいかも(笑)
とてもはっきりとして発音で、観客と意思を疎通しようとする姿勢でお話しされていて、すがすがしい感じ。
中でも、ステージでのエネルギーの源、ステーキの話は面白かった。ステージはとてもエネルギーを使うので適度に体にエネルギーを補給し続けられるように本番前に食事をとっておくそうです。それがステーキ200グラム!ということ。これを3時間前くらいに摂っておくとちょうどよいそうです。ステーキがない場合はうなぎがよいと。
ちなみに、今夜は今半のステーキ弁当をいただいてエネルギー十分とか(笑)
■CD
ロビーにはたくさんのCDを販売していました。今日は買わなかったのですが、大好きなモンポウを得意としているので、ぜひ買ってみたいと思っています。あの確かなテクニックとにじみ出るラテン系リズム、女性らしい情感の豊かさ、ぜひ「歌と踊り」をはじめとするモンポウを聴いてみたいものです。
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