「展覧会の絵」週間

NHK-BSで平日の朝放送している「クラシック倶楽部」という番組があります。

クラシックコンサートのライブ録画番組なのですが、器楽演奏やアンサンブルが中心です。

面白いのは、明示していないものの一週間ごとにテーマにのっとって内容が組まれていること。例えばピアノの週、金管楽器の週、ギターの週などなど。

今週(もう終わってしまったのですが)はムソルグスキー作曲「展覧会の絵」がテーマだったように思います。(どこにも書いてなく、番組でも言っていないので推測ですが)

「展覧会の絵」は、このブログ「禿山の一夜」の作曲者でもあるムソルグスキーが作曲したピアノ曲ですが、原曲のピアノ演奏よりもラベルによるオーケストラん編曲版の方が演奏回数が多いのじゃないかと思えます。

そして、今週のクラシック倶楽部ではピアノ版を含めたいろいろな楽器での演奏がプログラムに組まれていました。

まず月曜はオリジナルのピアノ版。イギリスのピアニスト、バリーダグラスによる手の内に入ったような演奏でした。

火曜はパイプオルガンによる「展覧会の絵」。演奏するのは藝大教授の廣江理枝。パイプオルガンは様々な音色を使い分けることができるので色彩的な華やかな雰囲気が出ていました。編曲はギユーというオルガニストだそうです。それにしても愛知県芸術劇場のこのオルガン、美しい。

水曜はフォーレ四重奏団によるピアノカルテットという珍しい編成による「展覧会の絵」。ピアノが入っているので原曲の雰囲気が色濃く出ています。そして音を伸ばしながらクレッシェンドしたり、ピアノでは無理がある表現などは弦楽器が受け持つので、ピアノソロ版をベースにより豊かな表現にした感じでした。

木曜はクラシックギターによるソロアレンジ版。展覧会の絵のギターソロと言えば山下和仁が数十年前に演奏して鮮烈な印象があります。が、クラシックギター界ではちょっとキワモノっぽいイメージで見られていたように思います。実際、超絶テクニックが必要で山下和仁以外が演奏したものを聴いたことがありませんでした。

この日の演奏ではペルー出身のギタリスト、ホルヘ・カバジェロがステージで演奏している映像でしたが、ちょっと衝撃的。「山下以外に演奏できる人がいたんだ!」という驚きの気持ちで聴きました。

「展覧会の絵」好きな私としては楽しい企画でした。

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