魚沼市小出郷文化会館に大澤美穂さんのコンサートを聴きに行ってきました。
昨年はベートーベンのソナタがメインでしたが、今年はドビュッシー、モーツァルト、ショパンという構成です。
昨年に引き続き訪れましたが、山々に囲まれた心の落ち着く環境はとても気持ちいいです。
壁には五線譜が。
ホワイエからは周囲の山々がパノラマのように広がっています。ホールから扉を開けてホワイエに出ると、緑がパノラマのように広がっているなんて、日本中ここしかないのではないでしょうか。
実は、今年大澤さんは3枚目となるCDをリリースしました。ドビュッシーのアルバムにしたかったので、ベヒシュタインの楽器を探していたそうです。そこで勧められたのがここ小出郷文化会館のピアノ。
ドビュッシーは「ピアノ曲はベヒシュタインのためだけに書かれるべきだ」と言ったということです。
それでこのホールでこの楽器で録音を行ったそうです。どうせ作るならとアナログのLPレコードと高音質のSACDとすることにし、費用についてクラウドファンディングで協力を求めて実現しました。私もファンディングに応募してCDをいただいています。
今日のプログラムはそんなドビュッシーを前半に、後半はモーツァルトとショパンという構成。
このホールのベヒシュタインの音色は、とても柔らかく、優しく、心に染み込むようでした。大澤さんの演奏はそんなベヒシュタインとドビュッシーへの愛情あふれる音の世界を作り出していたと思います。
大澤さんのコンサートの特徴は、分かりやすい解説をしてくださるところです。ご自分の言葉で聴き手が曲への興味を持てるような内容を話してくださいます。
今日もドビュッシーと日本とのかかわりを軸に、解説されていました。
ホワイエに飾ってあったLPレコード。昔はこのおおきなジャケット写真がレコードを買う際の楽しみでもありましたよね。
アンコールは2曲。最初はアンドレ・ギャニオンの「めぐり逢い」。一番最初にホールに楽器についての問い合わせの電話をしたときに対応してくださった職員の方が、その後もコンサートを開催するまで親身に対応してくださったそうですが、その方の好きな曲とのこと。
2曲目が「ヘイ・ジュード」。今回のクラウドファンディングで高額応募の特典として、コンサートのアンコール曲をリクエストできるというものがあり、この魚沼のコンサートにも応募があり、この曲をリクエストされたとのこと。YouTubeのMiho’s Casual Pianoというチャンネルに毎週クラシック以外の曲をアップされているのですが、その中から選ばれています。
これまでの大澤さんコンサートの記事一覧
2016年3月 「ラファエル前派展」と「大澤美穂ピアノリサイタル」
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