早川純 バンドネオン ソロコンサート

いつもの野方WIZ フライデーコンサート、今回はバンドネオンのソロコンサートを聴きました。

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バンドネオンはタンゴでよく使われる楽器で、日本では小松亮太さんがもっとも有名だと思います。本日の奏者早川純さんも小松亮太さんが師匠とのことでした。

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バンドネオン:早川純
ピアノ:久保田美希
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<第1部 ソロ>
閉ざされし君の瞳(C.ガルデル(L.フェデリコ編曲))
エル・チョクロ(A.ビジョルド(早川純編曲))
神の神子は今宵しも(J.F.ウェード)
失われし時のワルツ(早川純)
ラ・ラジュエーラ(J.デカロ(L.フェデリコ編曲))
リベルタンゴ(A.ピアソラ(早川純編曲))
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<第2部 ピアノデュオ>
パジャドーラ(J.プラサ(L.フェデリコ編曲))
オブリビオン(A.ピアソラ)
エル・アンダリエゴ(A.ゴビ)
<ソロ>
酔いどれたち(J.C.コビアン(早川純編曲))
来たるべきもの(A.ピアソラ(N.マルコーニ編曲))
アディオス・ノニーノ(A.ピアソラ(W.リオス編曲))
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<アンコール>
想いの届く日(C.ガルデル)
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バンドネオンはCDやテレビなどではお馴染みでしたが、生でじっくり聴くのは初めてかも。
鋭いスタッカートから静かに消えるように震えるように消えていくロングトーン。タンゴでの表現はとても繊細で心に染みいるものでした。

演奏もすばらしかったのですが、お話も楽しめました。数日前に国立音大で講義を行ったとのことですが、その流れかもしれないと、誠実な講義の雰囲気を漂わせて時折笑わせながらバンドネオンやタンゴの世界を紹介してくれました。

まず、バンドネオンの起源のお話。ドイツの田舎で考案されて、当初は賛美歌などの伴奏用だったとのっこと。4曲目で演奏された「神の神子は今宵しも」はそんな雰囲気のバンドネオンを聴かせてくれました。
また、よく紹介されることですが、バンドネオンの両側にあるボタンの配列が不規則であること。また、蛇腹を引く時と戻す時と音程が違うとのこと。これは初めて知りました。また、音程が規則的に並んでいるクロマティックバンドネオンというものがあるとのことですが、音色が明るい感じになるとのことで、タンゴ奏者は例外なく古典的なバンドネオンを使うとのことでした。

第2部の3曲はピアノとのデュオでしたが、「エル・アンダリエゴ」という曲は歯切れの良いダイナミックなタンゴで聴き応えがありました。

また、アンコールで演奏された「想いの届く日」は私のもっともお気に入りの曲だったので幸せでした。

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さて、本日のコンサート開場まで30ほど時間が合ったので会場近くの喫茶店に入りました。ヤッホーロードという商店街にある「カフェ・オーディトリアム」というお店です。店内に入ると写真のようなオーディオコーナーが目を引きます。手作りのスピーカーを中心になにやら楽しそうな雰囲気。マスター手作りのスピーカーだそうです。
「好きな曲を」とのことなので「ピアノ曲を」とリクエストしたところ、モーツアルトのピアノ協奏曲をかけていただけました。「好きなCDを持ってくればおかけしますよ」とのこと。
気取らずリラックスできるお店でした。(マスター渾身のベルギーワッフルもおいしかった)

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