大震災についての大前研一氏の提言

今回のような事態が発生した場合、いろいろ批判が出ます。
・行政はなにもやってくれない
・政府は無能だ
・マスコミは役に立たない、ネットこそ有効だ
などなど

(そういう面でmixiのニュースに関する日記一覧っていうのは最も気持ちを落ち込ませるので私は見ません。)

だけど、後付けでいろいろ批判するのはだれでもできること。

そんな中で実に聡明な意見に接することができました。

大前研一氏のトークをビデオで公開しているものです。

■地震発生から1週間 福島原発事故の現状と今後(3月19日収録)

1時間以上ありますが、おおむね以下のような内容です。

(19日の段階でこれだけのことを言っているというのは感心しました)

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新しい東北地方についてのビジョン

 ・復興ではだめだ、新しいビジョンで作り上げる
 ・低い海抜のエリアは緑地+公共建造物
 ・高台に新しいコミュティを作る

 ・財源については国債を乱発したら国家がメルトダウンする

東京電力は芯から腐っている

 ・トップに現場に精通した原子力の専門家がいない

 ・メーカー(東芝)を「おまえら」と呼び出入り業者扱い(そのくせメーカーがいなければ何もできない)

福島第一原発の今後のステップ

 ・冷却に3~5年
 ・壊れた建屋の代わりに大きなテントで覆う(東京ドーム方式)
 ・最終的には恒久的に立ち入り禁止区域にする

計画停電の愚
 ・コンピュータで動く近代社会を理解していない
 ・東電らしい差別
 ・節電よりも集中排除が真の対策

 ・15%カットの案を三つ重ねる
   ・2時間シフトのサマータイム実施
   ・週5日間を選択制で操業

   ・夏の甲子園を中止
 ・地震警報と同じように電力ピーク警報を流せばみんな協力するのでは?

 ・いずれにしても今の迷惑千万な停電対策でなくピークアウトを押さえるための大局的な対策が必要

復興資金

 ・期間限定・被災地救済目的限定消費税
 ・おおいに使って、飲んで、食べて東北救済!
 ・節電のノルマ化

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他のビデオでは、東電の今後について以下のような提言も行っています。

・原子力や火力、水力、その他電力供給は民間や国営も含めた自由参入とする(国外資本も可)

・東電は配電をメインとし、電力を購入し、需要ユーザに流通させる役割とさせる
・事故の後処理は国鉄清算事業団のような方式の組織をたてる

こういう人に政府のブレインになってもらいたいな。

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