東海道53次ウォーク 第17-1回<金谷宿~日坂宿>

今年初の東海道中膝栗毛は、昨年秋の続き、金谷宿から。金谷宿は大井川を渡ったところにあり、難所小夜の中山に向かう手前の宿だった。


今日のコースはほとんど山道。標高差は150メートルくらいしかないけど、広重の浮世絵「日坂」で描かれた急坂を通る。最大斜度45度だそうだ。

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今回は東京からクルマで向かった。宿泊する掛川のホテルの駐車場にクルマを置かせていただき。掛川駅から東海道線で2駅戻り、金谷駅で下車。

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駅のホームに名所案内があり、今日歩く予定のところが紹介されていた。牧之原大茶園、諏訪原城址、小夜の中山夜泣き石、全部通る予定だ。

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ここが旧東海道の前回ゴール地点。ここからガード下をくぐり、坂を上る。

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まだ駅裏の住宅街だが、それでもこんなに傾斜がある。

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ここから石畳の菊坂に入る。

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なかなか風情がある。石畳は箱根峠以来だ。

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説明によると、一時はほとんどがコンクリート舗装されたそうだが、市民の活動で石畳に整備したそうだ。江戸時代に助郷がこの石畳を整備したことにあやかって、市民活動で行ったとのこと。

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坂の中腹に「すべらず地蔵尊」があり、合格祈願の絵馬がたくさん奉納されていた。

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珍しく記念撮影。

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菊坂を登りきると車道に合流する。

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そこは牧之原台地の大茶園が広がる。

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自家焙煎珈琲「アルム」でランチを兼ねた休憩。

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なかなか落ち着いた雰囲気のお店だ。ご夫婦でやられているようだ。

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久しぶりにブルーマウンテンをいただく。バターのみの厚切りトーストもおいしい。

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大地を抜けると坂を下り、間の宿(あいのしゅく)菊川に出る。

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また大地に登り尾根道のような形で進んでいく。両側には相変わらずお茶畑が広がる。

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小夜の中山集落に入り、久延寺境内に。二宮金次郎の像がある。そういえば掛川駅前にも目立つところに像が立っていた。何かゆかりがあるのだろうか。

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ここ久延寺には夜泣き石が置いてある。広重の日坂の絵で道の真ん中に置かれているあれである。
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これから通るところに夜泣き石跡という案内板がある。いろいろあって、このお寺に来たようだが、所有権争いがあるとか。

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茶屋の扇屋。子育飴が有名だそうだ。夜泣き石伝承の中でお寺で育てられた赤ちゃんにまつわる飴ということ。

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牧之原台地を歩いていると、右手には山の斜面に「茶」の字がずっと見える。粟ヶ岳という山に描かれたこの字、お茶の木ではなくヒノキだそうだ。

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中山の尾根道にはところどころ歌碑が立っている。新古今和歌集などという中世の頃の歌が多い。(芭蕉などもある) この峠道はそんなに昔から人々が往来し、歌にも歌われたところということか。何もこんな急な坂道を通らなくとも回り道をすればいいのになどと思う。

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この辺は茶畑の中に巨大な送電塔が立っている。近くに巨大な変電所が見える。

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少し日が陰ってきて肌寒くなってきた。持ってきた薄手のセーターを着る。

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ここが夜泣き石跡というところ。

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道は日坂宿に向かって急激な下り坂になっていく。後ろ向きに這いつくばって降りたいくらい。これが広重の日坂の絵に描かれた急坂ではないのか。

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なんとか坂を下ってくると国道1号線バイパスが見えてくる。その先が日坂宿だ。

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坂を下りたところに広重の絵が掲示してある。

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いよいよ日坂宿(にっさかじゅく)。本陣跡は公園になっている。

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通り沿いの建物はどこも趣のあるつくりをしており、普通の家庭の玄関などにも屋号の看板が掲示してある。静岡県内は屋号看板掲示の街並みを整備しているところが多い。

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この「藤文」という屋号のお宅は江戸末期に建てられた。自由に見学していいということなので、バスが来るまでの時間を過ごさせてもらった。

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たくさんのひな人形。町内の各家庭で飾らなくなった人形が持ち寄られて、旧暦の桃の節句まで飾っておくとのこと。
裏手のお寺の住職が片付けに来られていろいろとお話を伺った。日坂宿にはこの藤文の他にも旧旅籠の建物などを一般公開しているが、それらは町民によるボランティアで管理されているとのこと。その他、宿のことをいろいろとお話をしてくださった。どうもありがとうございます。

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夕方の4時、そろそろ2時間に1本のバスが来る頃だ。きょうはバスで掛川駅に戻り、明朝は同じバスでここまで戻ってきて、今度は歩いて掛川駅まで行く予定。

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