「コーヒーの新常識」春講座

見附市学びの駅ふぁみりあで3回に渡って開催される「コーヒーの新常識」春講座。本日、その第1回目に参加した。

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席にはウエルカムコーヒー、お土産の焙煎したてのコーヒー豆、テキスト。

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講師の齋藤さんはUCC上島珈琲で活躍され、定年後に地域でコーヒーの普及に努めていらっしゃる方。

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前半はコーヒーに関する講義。長年コーヒーを愛していらっしゃっただけあって、とても心に響くようなお話を聴けた。いくつか紹介したい。

■コーヒーのおいしさは新鮮さで決まる
冒頭で、コーヒーは新鮮さが大事、値段や銘柄で選ぶより、自分の味覚・嗅覚に合ったものが体に良いとおっしゃった。私も常々感じている。焙煎したて、挽きたてが命だと思う。ドリップ時にお湯を注ぐとプワーっと膨らみ、コーヒーの香りがただようあの瞬間が好きだ。

■ブラックでコーヒーを飲むのは日本だけ
日本では砂糖もミルクも入れずにブラックで飲むことが多いが、諸外国では砂糖、ミルクは例外なく入れる。カフェオレ、カフェラテなどミルクを主としているし、トルココーヒーも砂糖たっぷりだ。ベトナムコーヒーはコンデンスミルクで作る。
もともと欧米人はカフェイン耐性が日本人より弱い。(日本人はアルコール耐性が欧米人より弱い)

■アラビカ種とカネフォラ(ロブスタ)種を意識しよう
カネフォラ(ロブスタ)種は雑味が多いが、コーヒーエキスはアラビカ種より強い。したがってインスタントコーヒーやドリップパックコーヒー、コーヒーポッド、その他コーヒー加工品によく使われる。値段も安い。
豆を買うときは原産国を見るとよい。コロンビア、ブラジルであればほぼアラビカ種なのでOK。逆にベトナム、インドネシアなどは銘柄が書いてなければ安いカネフォラ(ロブスタ)種と思ってよい。(インドネシアなどでもマンデリンやトラジャなど銘柄がはっきりしていればアラビカ種である)
また、スーパーなどで豆を購入する場合は賞味期限の期日の1年前が焙煎日と思って間違いない。できるだけ新鮮な日付の物を選びたい。また、真空パックのコーヒーは香りを抜いてさらに炭酸ガスも抜いて真空パックにするので、コーヒーのおいしさを感じられない。避けるべき。

■おいしさの感じ方
おいしいと感じる要因はいろいろあり人それぞれ。
・味、香り(化学的要因)
・色、温度(物理的要因)
・年齢、性別(生理学的要因)
・感情の状態(心理的要因)
・雰囲気(環境要因)
・プロセボ効果(暗示、思い込み)
今日の話でこれが一番面白かった。なるほど、「おいしい」と感じるのは本当にいろいろな要因が組み合わさっているのだ。

後半の実習ではお国柄を味わうために3種類の抽出方法を体験した。

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ベトナムコーヒー。下のカップの中にはかなりの量のコンデンスミルクが入っている。上のドリップのようなものにコーヒー粉を入れてお湯を注ぎ、3分ほどでコーヒーが入る。よくかき混ぜて甘いコーヒーをいただく。コーヒー牛乳を思わせる味だ。

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フレンチプレス。日本では紅茶器具として販売されていることが多いが、構造はコーヒー用とまったく同じとのこと。入れ方も紅茶を入れるのと変わらない。とてもすっきりとした飲み口が味わえた。

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本日のメインイベントとも言えるトルココーヒー。
ポットのようなものに細かく粉のように挽いたコーヒー10g、砂糖10g、お湯100ccを入れて攪拌しながら煮出す。そしてその上澄みをカップに入れて飲むのだ。案外粉っぽさは感じない。

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見附市にこんなコーヒーのスペシャリストがいらっしゃるなんて、とてもうれしい。春講座はあと2回。そして秋講座もあるという。楽しみだ。

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