『時間術大全』読了

時間の使い方に関する本。ベストセラーの「アウトプット大全」にならってか「時間術大全」と題されているが、「大全」というように網羅を優先して書かれているわけではない。現代が「MAKE TIME」であるから「時間を作ろう」が直訳となり、こちらの方が本の趣旨をよく表していると思う。

2人の共著になっていて、一人は元Google社員、一人が元YouTube社員。どちらも「元」だが、それは最後に明らかにされるように、時間を大切なものに割り当てていくと人生も大切なものに割り当てていくという生き方に変わっていくから。
Googleのジェイクが作家に、YouTubeのジョンがセイリングに生きがいを見つけていった。

ではどのような内容なのかというと4つのステップに分かれている。
1.ハイライト:毎日「最重要事項」を選ぶ。
2.レーザー:「気を散らすもの」を撃退する。
3.チャージ:体を使って「脳を充電する」。
4.チューニング:システムを調整、改善する。

つまり、毎日「今日、最も大切なやりたいことは何だろう?」と考え、そのための時間を作ることを最優先とする。
そしてその最優先の時間を有意義に過ごすための障害となるものを極力排除する。たとえばスマホの通知でついそちらに気を取られるのであれば、スマホからそのようなアプリを削除する。またはメールチェックは一日に一度決めた時間だけ行うなど、かなり大胆な方法を提案している。
次に大切な時間に最大限のエネルギーを発揮できるよう心身を磨いていく。最近よく耳にする、十分な睡眠や散歩など、生活習慣に関するものも多数紹介されている。
最後にフィードバックだ。合計86の戦術が紹介されているが、一つずつでいいので小さく試してうまくいったかどうかを確かめる。うまくいったものは習慣として自分のものにしていく。

いろいろ戦術は紹介されているが、まずは毎日「ハイライト」を決めて、それを実行することに全力を注ぐ、という生活スタイルを自分のものにしていきたい。本を読み進めながら実践しているが、心理的な安心感がうまれてきた。これだけでもこの本を読んだ価値があると思った。

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