英国女王陛下の近衛軍楽隊

今年3回目のすみだトリフォニーホールは英国近衛兵コールドストリーム軍楽隊の演奏会だ。

吹奏楽については、学生時代にブラスバンドをやっていたこともあり、私が好きな重要な音楽ジャンルの一つだ。特にマーチが好きだ。

仕事を終え、錦糸町駅北口からホールに向かって歩いていく。ホールのあるビルの2Fが入り口だが、デッキから会場ロビーが見える。するとそこにはおなじみの赤い服を着て黒い大きな帽子をかぶった隊員たちが大勢いた。早速ロビーに入るとそれはCDを売ったり、記念写真の被写体になったりしている近衛兵の皆さんだった。ずいぶんサービスがいいなあ。今日はカメラを忘れてきてしまったのが悔やまれる。それでも携帯のカメラでCDを販売している隊員の様子をパチリと撮った。

演奏だが、まずステージ上で衛兵交代を模したミニ行進が行われた。一番かっこいいのはドラムメイジャーだろう。特に演奏をするわけではないけれど、隊列の要となり、大きな声を張り上げてみんなを統率する。その声にはどこか哀愁があり胸にジーンときてしまう。

今夜のプログラムは世界を名曲で巡るという趣向になっている。指揮のグレアム・ジョーンズ少佐はほとんど単語を並べただけのような英語でユーモアを交えた解説を行いながら演奏を進めていく。解説の最後に「ドモアリガトウ」というのがかなり耳につく。”Thank you”ということなのだろうけど。

ステージ上の隊員の数は30数名だけど、トランペットが7人もいるし、チューバも4人いる。その代わりクラリネットが6人しかいない。何というかマーチング系の編成だ。
演奏はめちゃくちゃ上手というわけではないが、すごくまとまっていて楽しい。プログラムの中で一番楽しみにしていたのはアメリカ編の中の「チェロキー」だ。高校の頃聴いたコールドストリームガーズのLPに入っていた曲で一番印象に残っているのだ。ハイテンポでエキサイティングな演奏は当時の指揮者であるトレバー・シャープの編曲によるものだ。今日まで演奏が続いていると言うことはやはり人気があるのだろう。今日の演奏も楽しいものだった。

プログラムも終わり頃「アメリカの祈り」と「007イギリス諜報部」の中で素晴らしいボーカルを聴かせてくれた隊員がいた。コルネット奏者のスコット伍長だ。「アメリカの祈り」は自身の編曲でもあるという。実にうまい歌だ。本人もそれは自覚しているらしくて、堂々と歌っていた。もうこうなると「軍楽隊」というイメージではない。これもいつも衛兵交代などで人々を楽しませる活動のなせるものかもしれない。
今から30年も前にイギリス旅行に行って衛兵交代をわくわくしながら見た記憶が沸いてきた。もう一度見てみたいな。

プログラムの最後はエルガーの「威風堂々」だった。これはお手の物という演奏。
アンコールに答えて3曲演奏してくれたが、最後に日本の曲をやった。「さくら」と「八木節」をフューチャーした編曲となっていた。八木節はクラシックの曲にもよく使われるけど、日本情緒にぴったりだと思う。

とにかくあの赤い上着、黒いズボン、大きな熊皮の帽子が勢揃いしているところを見るだけでわくわくして幸せを感じてしまう。一夜の夢という感じだった。

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