東証の逆襲

昨日、東京証券取引所とカブドットコム共催のセミナーに参加してきました。セミナーのテーマは東証が推進するデリバティブ商品の推進です。場所は東京証券取引所内にある東証ホール。

現在、一般投資家に人気のデリバティブは日経225先物とオプションが大半を占めます。これらは大阪証券取引所が提供している市場でアメリカにおけるシカゴの位置づけを大証は狙っているようです。

これに対して東証もトップが変わり、今までのデリバティブに対する態度を変えて、一般投資家にもデリバティブを普及させる方針に転換したようです。TOPIX先物や日本国債先物なども一部の証券会社で取引可能で、私もTOPIX先物はトレードシステムの対象として取引してきましたが、実態は職業投資家が大半を占め、一般投資家にはなじみが薄いというのが現実でしょう。

それで、東証はどうするのかというと今年の5月から以下の拡充を行うそうです。

・TOPIX先物市場のイブニングセッション(16:30~19:00)開始
・ミニTOPIX先物の開始
・東証REIT指数先物の開始
・TOPIXCore30先物の開始

でも、イブニングセッションとミニについては日経225先物の追随というだけで特に新味はないですね。またREITとCore30についても「ふーん」という感じで我々一般トレーダーにとっては当面静観です。今でも国債先物や日経300先物などありますがそれらの仲間が増えた程度のインパクトです。

会場でどなたかが要望していましたが、日経225先物に対して取引時間のさらなる拡大などなんらかのアドバンテージを打ち出していかないとなかなか普及は難しいのではないかと思います。まずは取り扱う証券会社を増やす努力をすることが先決ですね。

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これは資料と一緒に入っていたおみやげ。「Tdex」とは東証が提供する金融デリバティブ商品の愛称ですが、そのロゴが入ったマウスパッド、ボールペン、メモマグネット。これをもらえたのが一番うれしかったりして。

セミナーは以上の東証からの商品紹介のあと新田ヒカルさんの講演に移ったのですが、精神論に終始して具体的な手法に関する話まで及ばず拍子抜けでした。

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