アナ・ヴィドヴィチギターリサイタル

女性ギタリスト、アナ・ヴィドヴィチを東京文化会館小ホールで聴いてきた。

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クロアチア生まれで、数々のコンクールで優勝を積み重ねている実力派。私はCDも持っているし、NHKで放映された2回のリサイタルも見ている。印象は速弾きが得意な実力派という感じだった。

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東京文化会館小ホールは、マヌエル・バルエコ、イェラン・セルシェル、山下一仁などを聴いた私にとってのギター音楽の聖地のような会場だ。今日も期待が膨らむ。

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・バッハ(デシュパリ編):無伴奏フルート・ソナタイ短調 BWV.1013
・ジュリアーニ:英雄的大ソナタイ長調 Op.150
・タレガ:アルハンブラの思い出
アラビア風奇想曲
ラ・グリマ~涙
ムーア人の踊り
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・バリオス:大聖堂
・スカルラッティ:ソナタニ短調 K.213(L.108)
ソナタニ短調 K.1(L.366)
・マイヤーズ:カヴァティーナ
・ピアソラ:ブエノスアイレスの夏
天使のミロンガ
天使の死
(アンコール)—————————————————–
・バリオス:最後のトレモロ
・ビートルズ(武満徹編):イエスタデイ
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私の今までのヴィドヴィチイメージを完全に塗り替えられてしまった。もちろんテクニックはすばらしく一点の破綻もなく爽快に弾ききっているのだが、その上に美しい音色、特にピアノが素晴らしい。そのピアノの美しさを随所に活かして惹きつけられる演奏を聴かせてくれた。
アンコールのイエスタデイは武満の編曲が難しくて、その運指に引っ張られるような演奏になりがちなのだが、そんなことは微塵も感じさせない、イエスタデイという音楽を聴かせてくれた。この曲を数々のギタリストの演奏で聴いてきたが、それらとは一線を画していると感じた。

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