3月17日(日)、オーチャードホールで「山田和樹アンセム・プロジェクト」を聴いてきた。
アンセムプロジェクト
https://www.facebook.com/yamakazuanthemproject/
きっかけは東京オリンピックが開催されることだそうだ、自分にできることとして世界二百数十か国の国家を歌いたいと思ったことだという。それがアンセム(愛唱歌)を演奏することがライフワークになりそうだという。
オーチャードホールの広いステージいっぱいに席が広がっている。バックには合唱団用の長椅子もある。
まずは
〇ワーグナー:楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より第1幕への前奏曲
(オーケストラ)
フル編成による明るく輝かしいこの曲。コンサートの冒頭に演奏されることが多いが、すごくインパクトがある。今日もトロンボーンが4本という編成でドイツの重厚な響きを楽しめた。
〇君が代
(テノール独唱)
2階横の客席にスポットライトがあたる。そこにはテノールの西村悟が立っている。無伴奏ソロでの「君が代」。この曲は和音をつけないモノラルな旋律だけの演奏や歌がいいと思っていたが、まさにそういう形での君が代だった。
司会は江原陽子さん。おちついて、品よく明るく進行されていた。
〇J.ウィリアムズ編曲:アメリカ合衆国国歌
(オーケストラ+混声合唱)
J.ウィリアムズの編曲版。最初はシンプルに始まり、だんだん肉付けされていく。まるで映画音楽だ。
〇「コモロ連合」国家
(オーケストラ+混声合唱)
この曲、もちろん初めて聴いた。だいたいコモロ連合なんてどこにあるのだ。アフリカ大陸東沖、インド洋に浮かぶ3つの島からなる国だという。
山田和樹が90曲ほどピアノで弾いてみた各国国家のなかで一番印象に残った曲だという。
すごくいい。どこか郷愁を帯びた日本の歌みたいな感じもするが、希望に満ち溢れるすばらしい国家だと思う。
〇グラズノフ:第一次世界大戦の連合国の国歌によるパラフレーズ
(オーケストラ+混声合唱)
このグラズノフの一風変わった曲はとても面白かった。登場する国家はロシア、セルビア、モンテネグロ、フランス、イギリス(Rule Britania)、ベルギー、日本。
君が代はなんだか中国風な味付けだ。
チャイコフスキーの序曲「1812年」でのロシア帝国国歌とフランス国歌のラ・マルセイエーズが登場する。1812年は敵どうしだけど、この曲は連合軍の仲間として登場しているのが面白い。
〇武満徹:さくら
(混声合唱)
無伴奏コーラスの武満徹編さくら。すばらしくないわけがない。
〇信長貴富編曲:アンセム・メドレー
(オーケストラ+混声合唱)
沖縄からはじまりフィジー諸島、サモア諸島、オーストラリア、ハイチ、ジャマイカ、また沖縄のそれぞれの愛唱歌メドレー。世界島めぐり。
〇シベリウス:交響詩《フィンランディア》
(オーケストラ+混声合唱)
ご存知フィンランディア。有名な旋律は混声合唱が歌う。
〇プッチーニ:歌劇《トゥーランドット》より「誰も寝てはならぬ」
(オーケストラ+テノール)
インタリアのアンセム。
〇ホルスト:組曲《惑星》より「木星」
ラストはイギリス、というよりも太陽系を持ってきた。
〇(アンコール)蛍の光
(オーケストラ+テノール+混声合唱)
テノール独唱から始まる。英語だ。次にオーケストラとコーラスで朗々と歌われる。そして最後は混声合唱のハミング無伴奏で静かに終わる。
胸が締め付けられるようだった。
プログラムによると「構成:新井鷗子」となっている。「エンター・ザ・ミュージック」によく出演しているあの人だ。すごくいい構成だと思う。
開演前、東急百貨店のジュンク堂で本を買った。開演まで40分ほどあったので、レストラン街の珈琲店トップで買った本を読みながら時間調整。
最近は、WordPressの勉強に迫られているので・・・
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