ロンドンBBCポップス・オーケストラ2002

 11月28日にオーチャードホールで開催された「ロンドンBBCポップス・オーケストラ2002」というコンサートに行ってきた。

 はっきり言って私はイギリス音楽が好きだ。大英帝国はムシズが走るけど、そこに根付いている文化や生活はとても惹かれるものがある。 それは25年前の1ヶ月短期留学(ホームステイ)に始まったのかもしれない。

 さて、ロンドン夏の風物詩「プロムス」はロイヤルアルバートホールで2ヶ月近くに渡り連夜繰り広げられるが、9月第2土曜の夜が、フィナーレのプロムス・ラスト ・ナイトだ。今年のラスト・ナイトの模様はBSで中継されたが、ホール内だけでなく、ハイドパークなどロンドン市内の何箇所かでも大型スクリーンが設けられ、人々は熱狂していた。 曲目はイギリスの曲ばかりでなくいろいろな国の曲もちりばめられているが、やはり海の歌や威風堂々などおなじみの曲で盛り上がる。

今宵のプログラムは次のようなものだった。


第1部 《ジョン・ウィリアムズ映画音楽集&「利家とまつ」》
映画『レイダース/失われたアーク<聖櫃>』より「レイダース・マーチ」
映画『未知との遭遇』より
映画『シンドラーのリスト』より
映画『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』より
大河ドラマ『利家とまつ』より(作曲:渡辺俊幸)
映画『ハリー・ポッターと賢者の石』より

第2部 《プロムス・イン・ジャパン》
ウォルトン:戴冠式行進曲「王冠」
ボーン・ウィリアムズ:グリーン・スリーブスによる幻想曲
海の歌(クイック・マーチ)
ビートルズ・メドレー(イエスタディ/ペニー・レイン/フール・オン・ザ・ヒル/シー・ラブズ・ユー)
キャント・バイ・ミー・ラブ
『イギリスの海の歌による幻想曲』より「ホーンパイプ」
アーン:ルール・ブリタニア
ホルスト:賛歌「祖国よ私は誓う」
エルガー:行進曲「威風堂々」op.39より 第1番


 第1部がジョン・ウィリアムズの特集だった。オーケストラの編成はわりと小編成だったのだが、とてもバランスがとれていた。圧倒的にたたみかける大音響はなかったのだが、弦の優雅なハーモニーと管楽器の引き締まった響きが心地よく溶け合っていた。ジョン・ウィリアムズ の曲はこのような音にもとても合っていた。
 利家とまつはいらなかったけど、今日コンサートとしては初めて聞いたハリーポッターはチェレスタの音がとっても心地よい響きを出していて楽しめた。

 話はコンサートから外れるが、私はポップスオーケストラというものには思いいれがある。中学1年、器楽部に所属していたときコンクール出場のために泊まった四谷の旅館祥平館でのこと。朝、ロビーのテレビでボストン・ポップスのコンサートを放送していた。なぜかバットマンのテーマを演奏していて画面にはバットマンの映像も映っていたような気がする。もともとチューバというわりと大編成でしか出番がない楽器をやっていたせいか、フル編成のオーケストラがこのような曲をコンサートでやっているのを見てすごく興奮したことを覚えている。
 それ以来、アーサー・フィドラーとボストン・ポップスはもとより、スタンリーブラックとロンドンフェスティバルオーケストラ、日本では前田憲男がよくNHKの番組で編曲と指揮をやるようなシチュエーションは胸をわくわくさせて接してきた。

 閑話休題、第2部はいよいよイギリスものだ。これだけのナンバーがプログラムに並ぶだけでもうクラクラとしてくる。ウォルトン!海の歌!!威風堂々!!!
 「ホーンパイプ」は海の歌のテーマがゆっくり始まってだんだんと速くなる例のやつ。会場も手拍子で参加するが、肝心の演奏がよく聞こえない。
 手拍子といえば、本家ロンドンでは会場の前列で立っている聴衆が、曲に合わせてひざを曲げる様子が印象的だ。女王にひざまずくことからきているのだろうか?
 今夜のオーチャードホールではオケのメンバーがユニオンジャックや日の丸をなびかせていて、それに応えるように客席からも多くのユニオンジャックがはためいていた。イギリス大使館関係者? まあ、それもいいだろう。
 ビートルズはまあお遊びという感じだったかな。(ペニー・レインはお気に入りの曲なのでよかったけど)
 ホルストの「祖国よ私は誓う」ってどんな曲だろうと思っていたら、木星のメロディーだった。(大昔、土曜ワイドの前身番組、土曜映画劇場のエンディングテーマに使われてた部分...古い)

 そうこうしているうちに、ラストの威風堂々になってしまった。さすがに演奏しなれているという感じで、「どうだ、これが英国だ!」とステージ全体がオーラを放っていた。好きだなあ、英国ぷんぷんの雰囲気。

 コンサートに行くのはずいぶん久しぶりだったので今夜はとても新鮮な気持ちで聞けた。実は当日はゲルギエフのサントリーホールでの公演があったのだが、チケット売り切れでこちらにしたのだ。しかし、とっても楽しめたよ。

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