【深川の七福神めぐり。深川神明宮から始まり、富岡八幡宮でゴールとなる。ご開帳は元旦から1月15日までで、色紙・笹・鈴を授与可能。期間中以外でも史跡めぐりが楽しめる。】所要:2時間
東京山手・下町散歩(昭文社刊)より
1月11日です。七福神めぐりに行きました。
昨年は季節外れの亀戸七福神めぐりだったので、今年はオンシーズンの深川七福神めぐりです。たくさん の人たちで賑わっていました。
森下から小名木川
地元深川ですが、門前仲町から都営大江戸線で2駅乗り、森下で降ります。都営新宿線との乗換駅です。
まず一つ目は寿老人です。場所は深川発祥の地「深川神明宮」。
「深川」の名は江戸時代初期、この地を開拓した深川八郎右衛門 の姓に由来しているということですが、その八郎右衛門が創建した神社が深川神明宮ということです。
その本殿の横に小さな社があり寿老人(じゅろうじん)が祀られています。延命長寿の神様です。
今回の狛犬は神明宮です。鞠の上に足をのせているのがかっこいいですね。
神明宮を出てすぐのところにおちついたたたずまいの建物がありました。のぼりには「元祖深川めし」と書いてあります。「みや古」です。今日は食事を済ませてきたので見るだけにしましょう。 今日はこの後も「深川宿」を見ますが、森下、清澄白河、門前仲町周辺には深川めしの店が点在しています。
しばらく南下していくと小名木川につきあたります。大きな水門がありました。
小名木川は家康が浦安から江戸へ塩を運ぶために通した運河です。江東区をまっすぐ横断していて江東区を歩いているとかならず出くわします。江東区のシンボル的な運河ですね。
小名木川の河畔から1本入った道を歩いていたら、ガレージの前に1羽のアヒルがいました。「おやおや」とびっくりしていたら、そばにおばさんがいて自宅で飼っているアヒルだそうです。七福神めぐりの話などを少しさせてもらいました。
清澄白河
高橋を渡って小名木川の向こう側へ渡ります。そこは清澄です。清澄庭園はまたの機会として今日は七福神を回りましょう。
2番目は布袋です。場所は深川稲荷。街角にぽつんとあるおいなりさんです。
横の建物は町内会館なのですが、稲荷に面しているところに窓口があり社務所となっています。きっと正月の七福神めぐりの時期(17日まで)だけ開いているのでしょう。
布袋様です。
右を見ると隅田川にかかる清洲橋の美しい姿の一部が見えます。そちらに行ってみましょう。
途中左手に大鵬部屋がありました。
その隣には「TAIHO BLD.」の文字が、なかなか実業家ですね。
大鵬部屋の50メートルほど先右手に北の湖部屋がありました。
ゆだんすると見過ごしてしまいそうなシンプルな玄関です。看板がなかったらへんてつもないビルです。
しかし上を見るとまわしが干してありました。相撲部屋はこうでなくっちゃ。
清洲橋に到着しました。
清洲橋から清洲橋通りを戻っていくと大江戸線清澄白河駅を通ります。その一角に新しい地下鉄の出入り口が建築中でした。今年3月に水天宮前から押上まで開通する半蔵門線の清澄白河駅の入り口です。このへんは2年前に大江戸線ができるまでは不便だったのに一気に地下鉄が2路線もできましたね。
その新しい地下鉄の入り口から清洲橋通りをはさんで見える白いレトロなたたずまいのビルが「清洲寮」です。「寮」といっても学校の寮などではなくいわゆるアパートです。この先には同潤会清砂アパートがある(あった)のですが、それと同じ種類の建物です。まだ住居者を募集しているようです。
三好・平野
清洲橋通りから仲通商店街をに入り南下していきます。つきあたりが深川資料館商店街です。今日は予定外ですが、深川資料館に久しぶりに寄ってみることにしました。
入り口です。
チケットを買って中に入るとまずアクリルに描かれた江戸時代の深川の地図があります。門前仲町のあたりを見ると、鶴岡八幡宮は当時から存在しますが、深川不動尊はなく、永代寺がおおきな敷地を占めていたことがわかります。今は不動尊の参道脇にちいさな永代寺があるだけです。また、資料館周辺は霊巌寺や浄心寺など現在も大きなお寺がこの時代も広い敷地を持っていたことがわかります。
その奥には当時深川で生活した人たちの等身大の絵が立っていて、そこをすり抜けていくうちに江戸時代にタイムスリップしていきます。
深川の町並みを再現したゾーンに入ります。屋根の上には猫がたたずんでいますが、数分に1回けたたましい鳴き声をあげるのが笑ってしまいます。
正月だったので、町の食卓にはお雑煮が出されています。
他にもたくさん撮ったのですが、暗くてよく見えないのでこれくらいで。
資料館の向かい側には深川めしを食べさせる「深川宿」があります。いつでも行列が出来ています。今日は入りませんでしたが、以前食べたことがあります。ちょっとお値段は高めですが、すこし上品な深川めしです。普通の深川めしはそれこそあさりの味噌汁のぶっかけ、という感じなのですが、ここのは混ぜご飯的な上品な感じです。
さて本日のテーマ、七福神めぐりに戻りましょう。3番目は毘沙門天、龍光院です。
ここはお寺の本堂に毘沙門天が居ました。お寺の場合たいていは境内の小さな社のいるのですがめずらしいですね。
というのも毘沙門天は仏教での四天王のひとつだからでしょうか。人間世界の北方を守護し財宝富貴と仏法を護持する守護神ということです。七福神としては戦いの神様で正義の味方です。
というのも毘沙門天は仏教での四天王のひとつだからでしょうか。人間世界の北方を守護し財宝富貴と仏法を護持する守護神ということです。七福神としては戦いの神様で正義の味方です。
4つめの七福神は大黒天です。円珠院というお寺です。
大黒天は豊作の神、財福の神です。頭巾をかぶり、袋をぶら下げ、小槌を持っているその姿は見ているだけで金持ちになれるようです。
今回の七福神めぐりは色紙へのご朱印と鈴掛け七福神をもらっています。成果は一番最後にね。
冬木・富岡・門前仲町
さて、のこりは3つです。
5つ目は弁財天。冬木弁天堂です。
弁天様は七福神の中で唯一の女性です。琵琶のような楽器を持っていることからわかるようによどみない弁舌や音楽の神様が一つの側面です。もうひとつは弁「財」天の字のとおり財福の神様です。銭洗い弁天は有名です。
6つめは心行寺の福禄寿です。福禄寿は寿老人と同じ長寿の神様です。
すごく広い境内で本堂も立派なお寺です。
その広い境内の一角に福禄寿が居ました。逆光で網戸の向こうに居る姿を見ることができませんでした。
心行寺の隣にある法乗院はちょっと変わっています。
境内には本堂と別に深川閻魔堂と呼ばれる建物があります。
閻魔堂のガラス窓を開けると賽銭箱があります。そこへ賽銭を投げ入れると閻魔がお言葉をくれるのです!! ぴかぴかと光り、赤い閻魔から直接聞く言葉はありがたい!!(かな?)
でも何を言われたのかまったく覚えていない自分でした。ちなみに多額の賽銭をくれた場合には、よりありがたい言葉をかけてくれるのかどうかは不明です。
さて、七福神めぐり最後は鶴岡八幡宮ですが、裏手からぐるりと回っていくと赤い鉄の橋があります。八幡橋です。国産初の鉄橋を移築したものだそうです。現在は緑道公園の上を渡る橋になっています。
最後の七福神は富岡八幡宮です。
ちなみに写真に見えるオレンジ色ののぼりは七福神めぐりの道標となっています。こののぼりを辿っていくとすべて回ることができます。
鶴岡八幡宮は恵比寿様です。
江戸勧進相撲発祥の地のため、境内には住もうに関する碑などがあります。裏手には横綱力士碑があります。ずいぶん大きな立派な碑です。
恵比寿様は境内の横の方にあります。恵比寿は鯛と釣竿を持っていますが「釣りして網せず」ということで暴利を貪らぬ清廉な心を象徴しています。
これですべての七福神をめぐりました。
八幡様とご不動様の周囲には深川公園が点在しています。この公園の碑に猫がたたずんでいました。
それではお待たせしました。ななつのご朱印がそろった色紙と七つの鈴がぶらさがった鈴掛け七福神です。これで今年は充実した年になれるかもしれません。(これを見てくれているみなさんも)
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