医療保険は入ってはいけない!

Iryouhoken_1

刺激的なタイトルの本だが、読んでみると論理的にまっとうなことを言っている。

最近社会問題化した保険会社による医療特約などの未払い問題もあるが、もっと根源的な問題提起として、実際に病気にかかったときに必要とする費用はどれくらいで、公的保険で支払われたあとの自分で負担しなければならない費用はどの程度のものなのか具体的に把握しようということだ。

一般的にこのような試算を行わないまま不安をあおる広告にのせられて不要な医療特約をつけてしまうことが多い。最近は貯蓄性を前面に出した医療保険なども多く出てきたが、本末転倒だ。

実際、公的医療保険(健康保険)だけでかなりの部分がまかなわれる。残った費用をいくらくらい負担しなければいけないのかをよく検討し、その費用を作るためには医療保険を利用した方がよいのか、それとも自分で貯蓄して用意しておいたほうがよいのかを判断すればよい。

著者の結論は絶対に自分で貯蓄して費用をまかなうほうが合理的だというものだ。

確かに病気で入院した人の話などを聞くと、保険で思わぬ一時収入が入り喜んだ、というようなことをよく聞く。しかし、そこまでにいくらくらい保険金を払って、これからどうするのかという問題を考えると、やはり理想的には自分で貯蓄してお金を蓄えていた方が融通も利くし、そのお金を無駄にするというリスクはまったくないわけだから非常に合理的だと思う。

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