医者に殺されない47の心得

新聞の広告で見かけて興味を持ち、読んでみました。

■本の内容について
日頃から何となく、薬というものになじめず自己治癒力をどこかで信じていた自分の気持ちそのもののように感じたからです。

9784776207641

「医者に殺されない47の心得」近藤 誠(アスコム)

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【構成】(以下、アスコム社Webページより引用)
■第1章 どんなときに病院に行くべきか
心得1「とりあえず病院へ」。あなたは医者の“おいしい"お客様
心得2「老化現象ですよ」と言う医者は信用できる
心得3 医者によく行く人ほど、早死にする
心得4「血圧130で病気」なんてありえない
心得5 血糖値は薬で下げても無意味で、副作用がひどい
心得6 世界一売れるコレステロール薬の「病気を防ぐ確率」は宝くじ以下
心得7 がんほど誤診の多い病気はない ほか

■第2章 患者よ、病気と闘うな
心得12 一度に3種類以上の薬を出す医者を信用するな
心得13 軽い風邪で抗生物質を出す医者を信用するな
心得14「抗がん剤を使えば寿命が延びる」と言う医者を信用するな
心得15 がんの9割は、治療するほど命を縮める。放置がいちばん
心得16「医者から薬をもらう」を習慣にしてはいけない ほか

■第3章 検診・治療の真っ赤なウソ
心得20 がん検診は、やればやるほど死者を増やす
心得21「乳がん検診の結果は、すべて忘れなさい」
心得22 胃を切り取る前に、知っておきたいこと
心得23 1センチ未満の動脈瘤、年間破裂率は0・05% ほか

■第4章 100歳まで元気に生きる「食」の心得
心得27 体重、コレステロールを「減らさない」健康法を選ぶ
心得28 ピンピン100歳への体づくりは「毎日タマゴと牛乳」から
心得29 ビールは1日にロング缶2本までなら「百薬の長」
心得30 ビタミン・ミネラルの摂りすぎで早死にする

■第5章 100歳まで元気に生きる「暮らし」の心得
心得34 22時から2時にどっぷり眠る。「超」早寝早起き健康法のすすめ
心得35 石けん、シャンプーを使わないほど、肌も髪も丈夫になる
心得36 大病院にとってあなたは患者ではなく被験者
心得37 「手当て」でストレスを癒す ほか

■第6章 死が恐くなくなる老い方
心得42 ポックリ逝く技術を身につける
心得43 いきなり進行がんが見つかったらどうするか
心得44 喜怒哀楽が強い人ほどボケない
心得45 100歳まで働き続ける人生設計をする ほか
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この本で近藤氏が主張していることは以下のようになると思います。

・薬について
 原因を直すのではなく症状を抑えるものがほとんど。しかもその効き目についても疑わしいものがたくさんあり、ものによっては副作用の方がとても危険なこともある。不必要に薬を使うのではなくまずは安静にするなど症状に応じた自己対策を優先するべき。(安易に病院へいかないことがまず大事)

・ガン治療について
 転移するようなガンであれば切除したり抗がん剤を投与したり放射線治療したりして無理矢理ガンと戦う対応をしても、体に与えるダメージの方が影響が大きくかえって死期を早めてしまうことが多い。末期ガンであっても、受け入れて緩和ケアだけに対応を絞り、穏やかに人生を過ごす方向に考えた方が良い。
 転移していないガンであれば放っておいて問題ない。検診でガンが見つかっても自覚症状がなければそのままでいい。(検診自体不要)

・暮らし方ともしもの時のために
 食生活など極端な偏りがなければ好きなものをバランス良くとっていくことが一番良い。また極端な清潔志向も不要。
 いざ病院のお世話になるような自体になったときのために治療に対する自分の意思を書面にしておき近親者の了解を得ておく。

■薬をたくさん処方された
 3ヶ月ほど前、咳や鼻水がひどくなり職場でも迷惑かなと思い、10数年ぶりに内科医に見てもらいました。医師は聴診や脈、触診など一通りの診察を行い、パソコンの画面を見ながら自覚症状についてひとつひとつ尋ねてきました。熱は、くしゃみは、咳は、鼻水は、痛みは・・・などなど。「くしゃみは」の問いに「咳はあるんですが・・・」で話し始めたところ「質問以外の項目には答えなくていいです!」としかられたのが印象的。
 その結果、咳や鼻水など私が症状を訴えた項目に対する薬を4種類処方されて診察は終了しました。私としてはなぜこのような症状が出ているのかというお話を聞きたかったので、質問してみると「単なる風邪です」との回答。身も蓋もないと感じましたね。
 続きがあるのですが、処方された薬を服用し始めたところ目が充血して涙が止まらないという症状が出てきました。以前テレビの番組で風邪薬が原因でやはり充血の症状が出て危険な状態になったというような内容を見たことがあったので心配になり眼科で見てもらいました。診察時に風邪薬を服用し始めたら症状が出てきたことを伝えましたが、「関係ないです」とばっさり。せめていろいろと心配して話を聞いてくれたりしてほしかったのに。
 普段から薬には懐疑的で「自己治癒させるのが一番」って思っていたので、これらの体験にますます意を強くしました。そんなところにこの本と出会ったものですから心強かったです。

■近藤氏の主張への反論を読みたい
 読了した後にネットでこの本に対する記事やAmazonでの評価を読んでみました。大いに賛同する人、意見としてはその通りと思うが実際に自分がその立場になったり身近な人がそういう立場(ガンが見つかった)になったりした場合にはどうだろうと疑問を呈する人、近藤氏のスタンスなど本書の主張そのものに反対する人、いろいろありました。
 反対する人の意見を読むと、「ガン治療の専門医でもないのに」「データを追いかけているだけで机上の空論」「データの出所が不明」「データの引用解釈のしかたに疑問あり」などが多いようです。
 これらのことはあるのかもしれませんが、そういうことより、近藤氏が述べている内容の一つ一つに対して具体的な反論を読んでみたいです。例えば、ガン治療について近藤氏は「治療を行っても体にダメージを与えるのでガンを放っておくより苦しい。その上、治療した方がデータとしては寿命が短くなっている。」と主張しています。このことについて、論理的な反論があれば読んでみたいと思います。
 近藤氏はかなり以前から同じ主張を訴えていたようで、1996年に斎藤建という方が「近藤誠氏の『がんもどき理論』の誤り―病理医の見たがんの真実」という本を出版されています。今は絶版のようなのですが是非読んでみたいと思っています。日本の医療界全体を敵に回すような近藤氏の主張ですから、もっと反論があってもいいような気がします。

コメント

  1. はたふり川 より:

    こんにちわ。
    近藤氏、以前の本ですが読んだことあります。面白い話ではありましたが個人的には白黒理論(二元論?)っぽい感想でした。
    ときどき読んでるがんサバイバーの方のblog(←がん以外も多趣味)、がん書評も多く近藤医師やその反論意見の紹介も色々と記事にされてました。
    たとえばこんな感じ。
    pancreatic.cocolog-nifty.com/oncle/2013/01/1-c170.html

  2. ブライアン より:

    どうもお久しぶりです。

    がんサバイバーのブログ、また、そこから紹介されているブログも読んでみました。
    本を読んだとき、その意見には惹かれるものがあったけど、そこまで割り切れるか・・・という感じがありましたが、そのへんをうまくついてくれていますね。こういう意見の記事があるのを知りませんでした。時々巡回しようと思います。

  3. DEKOPE より:

    独り言、ゴメンナサイです。

    図書館で予約してますが、なかなか順番が回ってきません。ipad mini やっと昨日買ったので、そっちで読もうかしらん。 3月18日に届く予定なんです。しかし、どうやって本を買うのか、、、てか、ipad mini 私に使えんのか??ブツクサ・・・・

  4. ブライアン より:

    iPad mini Retinaモデルでしょうか。私のは初代なので、小さな文字がちょっと読みにくいです。楽しみですね。

  5. DEKOPE より:

    今日届きました。簡単そうに見えますが
    さて、さて、どうでしょうか・・・・

    あまり、書き込みできませんが、また
    立ち寄らせていただきます。そのとき、
    よい報告??ができると、いいのですが(^.^;

    早く、近藤先生の本読みたいです