驚異のアカペラ『ザ・リアル・グループ』

NHK-BSで放送された、アカペラグループ「ザ・リアル・グループ」を見た。

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結成から23年というスウェーデンのアカペラグループだ。そう言えばちょっとまえに同じくNHK-BSのしぶやライブ館に出ていたことを思い出した。そのときの印象はそれほど強くなかったんだけど、今回はとても楽しかった。

ミクシーのKURIKURIさんの日記でこの番組のことを丁寧に書かれているのを見てさらにこのグループに興味がわいた。(ミクシーからこられた方はぜひKURIKURIさんの記事もごらんになってください)

いつも週末に一週間分の録画予約をまとめて行うのだけど、音楽ジャンルで検索した番組リストにこの「驚異のアカペラ」というタイトルが見つかって、とりあえず予約しておいた。放送当日はすっかり忘れていて、テレビの録画インジケーターが点灯していたので「あれ、何を録画してるんだろう」ってテレビをつけたらこの番組の途中だった。

ちょうど、メンバーへのインタビュー中で一人ずつ音をとったあと同時に発音したら素晴らしいハーモニーができあがる、という場面だった。この時の同時発音の音を聴いたとたんに気持ちがキューンとなってしまった。「なんて美しくて暖かいんだろう」って。

彼らのオフィシャルサイト。

The Real Group
Swedish world renowned a cappella group based in Stockholm. Acapella, music, singing, a cappella, vocal group, Johannes ...

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録画した番組はDVDに落として大事なライブラリになった。

曲目は以下の通り。
・Prime Time Blues
(テナーのエーデンロース(上の写真の一番右)の作詞作曲)
・恋よさようなら
(バート・バカラックの曲。聞くと「ああ、あの曲か」と思う。バックリズムでバカラックの明るさをよく表現している。それぞれのソロもすばらしい。)
・これからの人生
(シンガーズ・アンリミテッドのアルバムにも入っていた。アカペラ向き。ハーモニーが堪能できる。)
・Acappela In Acapulco
(エーデンロースの曲。このグループの十八番らしい。とてもリズミック。)
・There goes my heart
(ソプラノのヨハンナ・ニィストロームの作詞作曲による。彼女のソロがたっぷり堪能できる。)
・Run Run Run
(これもエーデンロースの曲。さまざまなテクニックを聴くことができる。ベースを担当しているときに右手でベースを弾いているようなアクションになっているのがおもしろい。)
・野山はやさしい緑におおわれ
(スウェーデン民謡。完璧なまでのハーモニーに裏打ちされてなおかつあたたかな歌声。曲は賛美歌やクリスマスキャロルという感じで、シンガーズ・アンリミテッドのアルバム「Chiristmas」を彷彿とさせる。)
・私たちの草原で
(これもスウェーデン民謡。どちらかというとリズミックでポップな曲よりこういうトラディショナルな曲の方が好きだな。)
・All for Love~愛こそすべて~
(一転して日本のグループ「Skoop On Somebody」とのコラボ。この曲は共同で作ったオリジナルらしい。以前来日したときに彼らのラジオ番組に出演してからのつきあいだという。特に聴きたくないなあ。)
・カウント・ベイシー・メドレー
(Flight Of The Foo-Birds~Shiny Stockings~Lil’ Darlin’~Splanky~Whirly Bird。この曲と次の涙の乗車券は以前のしぶやライブ館でのもの。ひとりでベースとハイハットをやってるけどすごくスウィンギーでかっこいい。)
・涙の乗車券
(ご存じ、ビートルズナンバー。バリトンのカールソンが元気いっぱい歌っている。エーデンロースのエレキギター(もどき)もすごい。)
・(クロージング・ナンバー)
(It’s always hard to say goodbye と始まる短いメロディーだけど、きれいなハーモニーの曲で番組は終わる。)

音大で知り合ってグループを結成したと言うことだけど、すでに23年も継続していて、それぞれのメンバーは結婚して子供も大きくなっているというのがすごいと思う。これからも息の長い活動を続けて欲しい。

クリスマス曲集のようなアルバムがあるといいな。

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コメント

  1. 尾崎元昭 より:

    アカペラの少人数の合唱というと、つい英国を思い出してしまうのです。アカペラはいいものですね。僕の好みの音楽ジャンルです。僕は女声合唱のためのアカペラ曲集を作っています。

  2. ブライアン より:

    イギリスというとキングスシンガーズが有名ですね。(古いですが)
    緻密に構築された音の世界は素晴らしいですよね。

    尾崎さんの曲もいつか聴いてみたいものです。