システムトレードスペシャルセミナー

しょうこりもなく、またセミナーに出かけてきた。ひまわり証券・パンローリング共催のシステムトレードに特化したセミナーだ。泉岳寺近くの笹川記念会館国際会議場という怪しげな立派なホールであった。

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今回のセミナーはひまわりが入っていることでわかるように、ひまわりが提供すると言ってすでに2ヶ月延期している「トレードシグナル」のキャンペーンという意味合いが大きなセミナーだった。(ひまわりのデリバティブ口座を持っていれば今年いっぱいトレードシグナルが無料で使えるそうだ(自動売買機能を除く))

パンローリングのお祭り的セミナーにはもう辟易していたのだけど

パンローリング投資戦略フェア2007
実はあまり気がすすまなかったのだがパンローリング投資戦略フェア2007に出かけてきた。会場は三軒茶屋の昭和女子大学人見記念講堂だった。会場は7割くらいの入りだった。もともと2千人くらい入る大きなホールだったから1500人くらいは集まったのだ...

今回はメンバーに期待が持てそうなので出かけてみた。

システムトレード スペシャルセミナー

なかなか良かった。それぞれの講師が目的をある程度絞り込んで話をしていたので、結構つっこんだ内容になっていたと思う。

■新田ヒカル ~システムトレードの磨き方~
トレードシグナルの宣伝的な内容が濃かったが、移動平均クロスのシステムをトレードシグナルの最適化機能などを使って磨き上げると最終的に結構使えるシステムになる過程を詳しく説明していた。

■山口祐介 ~裁量トレーダーとの決別~
「相場で負けたときに読む本」という本を出している人だ。主にシステムトレードのマインド面について話をしていた。
前半は「システムを継続することが一番難しい」「100%システム通りに行動しよう」などのシステムの心理面の重要性を核に話していたが、その中「で相場観との葛藤が必ず出てきてそれがやがてシステムの中にウィルスのように蔓延してくるとシステムがガンに冒されているのと同じ状態になる」、というたとえ話は面白かった。
後半は”3rd.BREAK”というシステムの紹介があった。FXで運用していたものを225先物に適用したものということだ。

■岩本祐介 ~日経225先物デイトレード戦略のアイディア・検証・改良~
「心理面や資金管理などシステムトレードには大切な要素があるが、今日はエントリー、エグジットのストラテジーに絞ってお話しします」と明快に始まった。気持ちがいい。
なかなか示唆に富む内容がたくさんあった。225先物システムを作る際に必ず考慮される「寄り売り引け買い」の優位性から話が始まって、夜中のアメリカを挟んだギャップについて話題が移った。面白かったのは大証225先物を引けで買って翌日寄りでエグジットしても右肩上がりの損益になるのだが、CMEを寄りで買って引けでエグジットしても同じ優勢が確認できるのだけどS&P500を同じ売買してもまったく優位性はないということだ。
また、TOPIX自体の優位性やをTOPIXを225の先行指標とする検証結果もなるほどと納得してしまった。
自分のシステムの磨き方のヒントをたくさん得られた。

■向井俊晴 ~225先物時間枠固定トレード~
まじめな話し方をされる人だった。
内容はコイン投げとトレードを比較してギャンブルで言われる優位性をトレードに適用するという切り口でシステムを構築する手順を説明されていた。
そして具体的なシステム例として表題にある時間枠固定トレードを話された。10分足で過去の10分の値動きから今後の10分の値動きを見ることにより、統計的なゆがみを見つけてひたすらトレードしていくというおもしろい手法だった。
これはトレードシグナルのような自動売買ツールが必須だ。

というわけであまり期待していなかったのだけど、とても面白かった。これで2000円は安い。パンローリングさん、またお願いします。

コメント

  1. なす より:

    参加されたのですね!羨ましい~
    実は直前まで迷っていました・・・
    結局豪雨の中Excelシートと格闘する羽目になってしまい,これなら行けば良かったと後悔です(汗)

    特に岩本さんの話は以前から興味があります。
    引け買い寄り売りもギャップのリスクを吸収できる程度に資金を用意すれば行けない事もないかな・・・と以前から感じていました。
    手書きチャートを見ているとついそちらに目が行ってしまうんですよねえ・・・
    ただ私の場合基本が出来ていないのでまだ妄想ですが(爆)

  2. ブライアン より:

    岩本さんのセミナーは過去2回参加したことがあるのですよ。話が理路整然としているので聞いていて気持ちがいいですね。
    今回のようなセミナーはリクリエーションと割り切れば楽しいですよね。たまに気晴らししてください。